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日立製作所研究開発グループが実施するオンラインイベントシリーズ「協創の森ウェビナー」。「社会イノベーションとコミュニティ」をテーマとした第11回のプログラム2では、日建設計 石川貴之さんと、研究開発グループ基礎研究センタ シニアプロジェクトマネージャであり、科学技術振興機構「共創の場形成支援プログラム」を北海道大学で実践しているプロジェクトリーダーの吉野正則、研究開発グループ社会イノベーション協創センタ 主管デザイナー柴田吉隆の3者による、パネルディスカッションです。ナビゲーターは、社会イノベーション協創センタ 主管デザイン長の丸山幸伸です。

プログラム1「社会イノベーションとコミュニティとの関わり方」
プログラム2「コミュニティ創生のためのデザイン」
プログラム3 「企業の立場でリアルなコミュニティに関わり始めて思うこと」

画像: 協創の森ウェビナー:第11回 対談「コミュニティ創生のためのデザイン」 youtu.be

協創の森ウェビナー:第11回 対談「コミュニティ創生のためのデザイン」

youtu.be

※以下は、上に掲載しております動画のサマリー記事となっております。動画の内容詳細については「Executive Foresight Online」からテキストでお読みいただけます。

イノベーションの継続にはコミュニティが必要

画像: 左から、ナビゲーターの社会イノベーション協創センタ主管デザイン長 丸山幸伸、日建設計執行役員 石川貴之さん、北大COI NEXTプロジェクトリーダー 吉野正則、社会イノベーション協創センタ主管デザイナー 柴田吉隆

左から、ナビゲーターの社会イノベーション協創センタ主管デザイン長 丸山幸伸、日建設計執行役員 石川貴之さん、北大COI NEXTプロジェクトリーダー 吉野正則、社会イノベーション協創センタ主管デザイナー 柴田吉隆

「都市開発プロジェクトのプロジェクトマネジメントの本質は、行政、民間企業、住民間が共感し共有できる目標を導き出し、合意形成フェーズに至る過程にある」と日建設計執行役員の石川貴之さん。まちづくりは合意形成のデザインであり、目的共有をすることはコミュニティを形成することと語りました。さらに、イノベーションも目的や課題の共有がスタートであることから、「イノベーションの継続には、意図的に目的や課題を共有する=コミュニティを組成することが必要である」と、コミュニティ創生の重要性についてお話しくださいました。

画像: 「対立の構図があるからこそ、我々、都市開発コンサルタントとしてのプロフェッションが必要」と石川さん

「対立の構図があるからこそ、我々、都市開発コンサルタントとしてのプロフェッションが必要」と石川さん

画像: 初動期の「一緒にまちづくりしませんか?」から合意形成期の「〇〇なまちにしよう!」へ。目的が明確になるにつれてコミュニティが形成されていく

初動期の「一緒にまちづくりしませんか?」から合意形成期の「〇〇なまちにしよう!」へ。目的が明確になるにつれてコミュニティが形成されていく

社会課題をライフデザインの課題として捉え直す

画像: 「少子化だけでなく、DV、いじめ、家庭のゴミ廃棄など、あまりにも行政まかせにしてないか」と吉野

「少子化だけでなく、DV、いじめ、家庭のゴミ廃棄など、あまりにも行政まかせにしてないか」と吉野

基礎研究センタ シニアマネージャであり、現在北海道大学COI-NEXTで、岩見沢市と共に少子化・地域維持の社会課題に取り組む吉野正則は、「課題共有のためには大きな目的が必要」だとし、「社会課題は他人事にされがち。生きるための選択肢を自ら作るライフデザインを自分課題として設定し、2つの課題をセットにしてビジョンを描いている」と、COI-NEXTでのビジョン策定のプロセスを語りました。

画像: 社会課題を自分の課題に具体的に置き換えて考えることでターゲットを明確にでき、研究開発課題が設定できる

社会課題を自分の課題に具体的に置き換えて考えることでターゲットを明確にでき、研究開発課題が設定できる

「関与」をデザインして地域に弱いつながりを作る

画像: 「2016年にリーダーを任されたとき、リサーチをしたり、映像をつくったりしながら、いろいろな人と議論をさせてもらい、たどり着いたキーワードが”関与”だった」と柴田

「2016年にリーダーを任されたとき、リサーチをしたり、映像をつくったりしながら、いろいろな人と議論をさせてもらい、たどり着いたキーワードが”関与”だった」と柴田

研究開発グループ社会イノベーション協創センタ 主管デザイナーの柴田吉隆は、地域と共に未来を描く「Future Living Lab」での実践から、「効率化、利便性を提供してきたインフラに、利用者自身を変容させる「関与」の視点を入れたらどうなるか。市民がインフラに関わり、少しずつ変えていくことで、地域の弱いつながりをつくっていくことができるのではないか。市民がインフラをハックできることがこれからの時代の倫理なのでは?」と、インフラと市民の新たな関係性について語りました。

画像: 「Society4.0は、インターネットやスマートフォンによる利便性がキーワードだったが、Society5.0では”関与”がそれに代わるのではないかと考えた」(柴田)

「Society4.0は、インターネットやスマートフォンによる利便性がキーワードだったが、Society5.0では”関与”がそれに代わるのではないかと考えた」(柴田)

3つの事例について、「共通するのは未来の社会変化を捉えることの大切さ」であるとナビゲーターの丸山幸伸主管デザイン長。後半のディスカッションでは、「コミュニティはデザインできるか」「未来を探索するパートナーとしてのコミュニティの可能性」「日本の特性をふまえたコミュニティ創生のあり方」について議論が行われました。

※このプログラムの詳細は、下記「Executive Foresight Online」からお読みいただけます。

プログラム3では、協創をを可視化するためのツールとしてパーパスモデルを考案した日建設計の吉備友理恵さんと、2019年から神奈川県の三浦地域でフューチャーリビングラボの活動を推進してきた日立製作所社会イノベーション協創センタ 主任デザイナーの 金田麻衣子が、「企業の立場でリアルなコミュニティに関わり始めて思うこと」をテーマに、地域コミュニティと企業の関わり方について語り合います。

画像1: イノベーションを生むコミュニティ、どう創る?│協創の森ウェビナー第11回 「社会イノベーションとコミュニティ 」プログラム2「コミュニティ創生のためのデザイン」

石川貴之
株式会社日建設計 執行役員/新領域開拓部門 イノベーションデザイングループプリンシパル/新領域ラボグループ プリンシパル


1987年、日建設計に入社。専門は都市計画。入社以来、施設企画から大規模開発まで幅広く建築と都市に関する業務を担当。2004年から東アジアを中心に都市デザイン業務を担当したのち、2008年に日建設計総合研究所に転籍。2009年から2年間、日本プロジェクト産業協議会(JAPIC)に出向し、政策提言活動に携わる。近年は郊外再生まちづくりのほか、インフラシステムの海外展開業務でスマートシティやTOD(公共交通主導型都市開発)の案件組成を支援。筑波大学客員教授、日本都市計画家協会正会員。一般社団法人Future Center Alliance Japan(FCAJ)理事。

画像2: イノベーションを生むコミュニティ、どう創る?│協創の森ウェビナー第11回 「社会イノベーションとコミュニティ 」プログラム2「コミュニティ創生のためのデザイン」

吉野正則
日立製作所 研究開発グループ 基礎研究センタ シニアプロジェクトマネージャ
北海道大学 社会・地域創発本部 本部長/COI,COI-NEXT拠点長/特任教授
エミプラスラボ合同会社 代表
1980年、日立製作所に入社。アメリカ駐在を経て、Audio/Visualの商品企画、マーケティング、事業企画を担当。また、インフラやヘルスケアなどの新事業創出事業を推進した。2015年、文部科学省/国立研究開発法人 科学技術振興機構の北海道大学COI「食と健康の達人」拠点長に就任。2016年、日立北大ラボ 初代ラボ長に就任。2021年からCOI-NEXT(共創の場)で「こころとカラダのライフデザイン」プロジェクトリーダーを務めている。

画像3: イノベーションを生むコミュニティ、どう創る?│協創の森ウェビナー第11回 「社会イノベーションとコミュニティ 」プログラム2「コミュニティ創生のためのデザイン」

柴田吉隆
日立製作所 研究開発グループ デジタルサービス研究統括本部
社会イノベーション協創センタ サービス&ビジョンデザイン部
主管デザイナー
1999年、日立製作所に入社。ATMなどのプロダクトデザインを担当したのち、デジタルサイネージや交通系ICカードを用いたサービスの開発を担当。2009年からは、顧客協創スタイルによる業務改革に従事。その後、サービスデザイン領域を立ち上げ、現在はデザイン的アプローチで形成したビジョンによって社会イノベーションのあり方を考察する、ビジョンデザインプロジェクトのリーダーを務める。

画像4: イノベーションを生むコミュニティ、どう創る?│協創の森ウェビナー第11回 「社会イノベーションとコミュニティ 」プログラム2「コミュニティ創生のためのデザイン」

丸山幸伸
日立製作所 研究開発グループ デジタルサービス研究統括本部
社会イノベーション協創センタ
主管デザイン長(Head of Design)

日立製作所に入社後、プロダクトデザインを担当。2001年に日立ヒューマンインタラクションラボ(HHIL)、2010年にビジョンデザイン研究の分野を立ち上げ、2016年に英国オフィス Experience Design Lab.ラボ長。帰国後はロボット・AI、デジタルシティのサービスデザインを経て、日立グローバルライフソリューションズ㈱に出向しビジョン駆動型商品開発戦略の導入をリード。デザイン方法論開発、人材教育にも従事。2020年より現職。立教大学大学院ビジネスデザイン研究科客員教授。

プログラム1「社会イノベーションとコミュニティとの関わり方」
プログラム2「コミュニティ創生のためのデザイン」
プログラム3 「企業の立場でリアルなコミュニティに関わり始めて思うこと」

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